Nosso Samba ta na Rua

Beth
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WARNER Music/Brasil
2564662780
2720円(輸入盤) 
ブラジル/2012年作品
タワーレコード新宿店

一般的にブラジルを代表する女性シンガーというと、エリス・へジーナかナラ・レオン、という事になると思います。残念ながら二人とも既に故人、今年はちょうどエリスの没後30周年にあたります。エリス・へジーナ、若い人にはマリア・ヒタのお母さんと説明したほうがいいかもしれません。(ちなみに、お父さんはエリスの音楽監督兼キーボード奏者のセザール・カマルゴ・マリアーノです。)

今回紹介するこの作品は、エリスが1979年7月20日、有名なモントルー・ジャズ・フェスティバルに出演した時の実況録音で、もともとエリスの死後、1982年に「Montreux Jazz Festival」の題名で世に出たものです。この日の公演は実は昼夜2回あり、ファンが長年親しんできた“Montreux”は、2回の公演から数曲ずつ選択して、一回の公演のように編集したものでした。“Um Dia(一日)”はタイトルが示すとおり、CD1枚目に昼の公演を、2枚目に夜の公演を丸ごと納めた「完全版」です。

どちらかと言えばマニア向けの作品ですが、エリスのライブの凄さ、素晴らしさを追体験できる素晴らしい作品です。すでにエリスの体調は決してよいとは言えなかったと思いますが、演奏も歌もノリノリ、“Corrida de Jangada”や“Upa Neguinho”などエリスを語るうえで重要なレパートリーが目白押しです。

僕の“エリス初体験”は、ご多分に漏れず「イン・ロンドン」です。何度聴いても、初めて聴いた時の興奮が蘇ります。まるで体全体から発せられているかのような歌声。エリス・へジーナという人は歌そのもの、歌が人間の形をしている、それがエリス・へジーナです。

もっとエリスを聴いてみたいという方には、僕には絶対マネできないジャケの「イン・ロンドン」か、水面に浮かんだ麦わら帽子姿が「ワンピース」世代にも受けそうな「コモ・イ・ポルケ」あたりが入手しやすく、お薦めです。


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