一年ぐらい前に出た作品ですが、モノブロコを観てこれを紹介したくなりました。70年代に線香花火のごとくパッと輝いてポトンと散った「サンバ・ホッキ( samba rock)」の作品集です。
2002年に出た「 BLACK RIO」はサンバ・ホッキ再評価のきっかけとなった作品で、ジンガ・バテリアのジレトール、こ〜た氏も愛聴する名盤です。その続編にあたる本作も、ジャケットの通りソウル・ファンク色濃厚な「黒い」曲が並びます。前回はジョルジ・ベンやチン・マイアなど有名どころが揃っていましたが、今回はよりマイナーでディープなセレクトが特徴です。
リン・コリンズ&JB 'sみたいなA、ジョルジ・ベンの影響強いB、イントロだけカーティス・メイフィールドのC、もろにファンカデリックF、バーデン・パウエル「アフロ・サンバ」の曲調にハービー・ハンコック「カメレオン」風ベースラインが無理やり絡むI、アイズレー・ブラザース「イッツ・ユア・シング」のアンサーソングK、ラスト・ポエッツがサンバに乗せてしゃべるとこんな感じ?のOと、各自メイド・イン・ブラジルのファンクをものにしようと頑張ってはいますが、いかんせんB級の悲しさ、みんな何かが足りない!やはり大きな成功に至らない人達にはそれなりの理由があるのです。それに比べてエジソン・フレデリコL、エミリオ・サンチアゴM、ベベートNのメジャー組(?)を聴くと、格の違いというかファンクのこなれ具合に心も安らぎます。
彼ら70年代の先駆者たちが今のモノブロコのようなバンドに大きな影響を与えていて、その先輩たちはモノブロコを見て「この手があったか〜」と悔しがっているかもね、なんて事をモノブロコが来日公演でやった、スティービー・ワンダー「迷信」のめちゃくちゃカッコいいカバーを聴きながら考えたのであります。
余談ですが、本作を出しているSTRUTというUKのレーベル、出す作品出す作品、いちいち僕のツボをついてきます。僕のためにあるレコード会社なの?と思うほどです。
http://www.strut-records.com/
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